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ワイヤー矯正とは?治療期間や費用、メリット・デメリットまで徹底解説

ワイヤー矯正とは?治療期間や費用、メリット・デメリットまで徹底解説

「ワイヤー矯正の治療期間はどれくらい?」
「ワイヤー矯正の痛みや費用はどの程度?」

歯並びを整えたいと感じていても、ワイヤー矯正について不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。

ワイヤー矯正は、昔から広く行われてきた矯正方法で、複雑な歯並びやかみ合わせの改善にも対応できるのが特徴です。

しかし、見た目や装着感、日常生活への影響など、始める前に理解しておくべき点も多くあります。

本記事では、ワイヤー矯正の基本から治療期間、費用、メリット・デメリットまでをわかりやすく解説します。

この記事でわかること
  • ワイヤー矯正の基本情報と治療期間、メリット・デメリット
  • ワイヤー矯正の種類と費用相場
  • ワイヤー矯正中の過ごし方
  • ワイヤー矯正を始めるまでの具体的な流れ
目次

ワイヤー矯正とは

ワイヤー矯正とは、歯にブラケットという装置とワイヤーを装着し、歯並びを整える治療法です。

目的は、見た目の美しさだけでなく、正しい噛み合わせを実現することです。

歯が動く仕組みは、歯を支える骨の代謝作用を利用します。

ワイヤーにより歯に持続的な力が加わると、歯と骨の間にある歯根膜という組織の働きが活性化します。

その結果、歯が動く方向の骨は溶かされ、反対側には新しい骨が作られます。

骨の吸収と再生というサイクルを繰り返すことで、歯は少しずつ理想の位置へと移動していくのです。

ワイヤー矯正の種類と費用相場

ワイヤー矯正の種類と費用相場

ワイヤー矯正には、装置の素材や装着位置によっていくつかの種類があり、それぞれ見た目や治療の快適さ、費用に違いがあります。

選択肢を知ることで、自分の希望やライフスタイルに合った治療方法を見つけやすくなります。

以下では、代表的な種類とそれぞれの費用相場について解説します。

表側矯正

表側矯正は、歯の表面にブラケットとワイヤーを装着して歯並びを整える、最も一般的な治療法です。

歴史が長く、軽度な症例から抜歯が必要な難症例まで幅広く対応できる実績があります。

表側矯正のメリット
  • 治療の確実性が高い
  • さまざまな症例に対応可能
  • 発音への影響が少ない
  • 費用が比較的抑えられる

デメリットとして装置が目立ちやすい点が挙げられますが、近年では歯の色に近い白や透明のブラケット、または白いワイヤーを選択すれば、見た目の印象を和らげることも可能です。

費用相場は、全体矯正で約60万円から、部分矯正では約30万円からが目安となります。

裏側矯正

裏側矯正は、歯の裏側(舌側)に装置を取り付けて歯並びを整える治療法です。

最大のメリットは、装置が外から見えないため、周囲に気づかれずに矯正できる点にあります。

見た目を重視する方や、職業柄、表側に装置をつけられない方に適しています。

裏側矯正のメリット
  • 矯正装置が目立たない
  • 前歯を引っ込める治療が得意
  • 舌の悪癖を予防できる
  • 虫歯・歯周病リスクが低い
  • 食事のときに食べカスが目立たない
  • 治療中もホワイトニングがしやすい

一方で、高度な技術が求められるため費用が高額になり、慣れるまでは発音のしにくさや舌の違和感が生じることがあります。

また、表側矯正に比べて治療期間が長くなる傾向も見られます。

費用相場は全体矯正で約100万円から、部分矯正では約40万円からが目安です。

ハーフリンガル矯正

ハーフリンガル矯正は、目立ちやすい上の歯は裏側に、下の歯は表側に装置を取り付ける治療法です。

表側矯正の「費用」と裏側矯正の「審美性」と、双方の長所を組み合わせた方法です。

上の装置が外から見えないため、矯正中の見た目が気になる方におすすめです。

また、上下とも裏側にするフルリンガル矯正と比べて費用を抑えられ、舌への違和感や発音への影響も軽減できます。

ハーフリンガル矯正のメリット
  • 矯正装置が目立ちにくい
  • 費用を抑えられる
  • 発音や滑舌への影響が少ない
  • 舌への違和感が少ない
  • 出っ歯など前歯の治療に向いている
  • 食事のストレスが少ない
  • 虫歯リスクが低い

ただし、下の歯の装置は見える点が特徴です。

費用相場は全体矯正で約80万円からが目安となります。

監修者コメント

ワイヤー矯正は装置の位置や素材によって審美性や快適性、費用が異なるため、治療前にそれぞれの特徴を理解し、自分に合った方法を歯科医師と相談して選ぶことが重要です。

【素材別】ワイヤー矯正器具の種類と費用相場

【素材別】ワイヤー矯正器具の種類と費用相場

ワイヤー矯正は、歯に取り付ける「ブラケット」と、ブラケット同士をつなぐ「ワイヤー」の素材によって、見た目の印象や費用が大きく変わります。

スクロールできます
種類特徴費用相場
メタル
ブラケット
最も一般的で丈夫
費用を抑えられるが、金属色が目立つ
約30万~80万円
プラスチック
ブラケット
透明で目立ちにくい
安価だが、着色しやすく強度がやや劣る
約60万~90万円
ハイブリッド
ブラケット
プラスチックとセラミックの混合
目立ちにくさと耐久性のバランスが良い
約35万~90万円
セラミック
ブラケット
歯の色に近く自然な見た目
変色しにくいが、費用は高め
約65万~100万円
ジルコニア
ブラケット
強度と審美性を両立
人工ダイヤモンドとも呼ばれ、非常に丈夫
約65万~100万円
セルフライゲーションブラケット摩擦が少なく、痛みを軽減しやすい新しい構造のブラケット約70万~90万円
ホワイト
ワイヤー
ワイヤーを白くコーティングし、さらに目立ちにくくするオプション通常料金に約+10万円

自身の希望やライフスタイルに合わせて最適な装置を選ぶため、まずはそれぞれの特徴を知ることが大切です。

以下では、各ワイヤー矯正の種類と費用相場を紹介します。

メタルブラケット

メタルブラケットは、ワイヤー矯正で最も広く使われている、歴史の長い金属製の装置です。

金属製のため非常に丈夫で、幅広い症例に対応できる信頼性があります。

他の種類に比べて費用を抑えられる点も大きなメリットです。

メタルブラケットの特徴
  • 金属製(主にステンレスや合金)でできている
  • 丈夫で強度が高く、長期間の矯正でも壊れにくい
  • 重度の歯並び不正や複雑な症例にも対応できる
  • 装着後は通常、治療終了まで外すことがほとんどない
  • 他の矯正ブラケットと比べて費用が比較的安価
  • 金属アレルギーのある人には向かないことがある

一方で、金属色が目立つという審美的なデメリットも考慮する必要があります。

費用相場は約30万~80万円で、確実な治療効果と経済性を重視する方に適した、スタンダードな選択肢といえます。

プラスチックブラケット

プラスチックブラケットは、透明や白色の素材でできており、ワイヤー矯正の見た目が気になる方に選ばれることが多い装置です。

金属を使用しないため、金属アレルギーの方も安心して使用できます。

プラスチックブラケットの特徴
  • 透明または半透明の素材でできており、目立ちにくい
  • 金属アレルギーの心配がないため、アレルギー体質の人でも使える
  • メタルブラケットに比べて口腔内への刺激や違和感が少ない
  • 耐久性は金属製より劣り、壊れやすい
  • 色素が濃い飲食物(コーヒー、紅茶、カレーなど)により変色しやすい
  • 表面が粗いためプラーク(歯垢)が付着しやすく、衛生管理がやや難しい

ただし、金属製に比べて強度がやや劣るため、破損のリスクがあります。

また、カレーやコーヒーなどの色の濃い飲食物によって着色しやすい点も注意が必要です。

見た目の自然さを重視する一方で、デメリットも理解した上で選択することが大切です。

費用相場は約60万円から90万円程度となります。

ハイブリッドブラケット

ハイブリッドブラケットは、プラスチック樹脂とセラミックを混ぜ合わせた素材で作られた、ワイヤー矯正用の装置です。

プラスチックとセラミックを組み合わせることにより、プラスチックの弱点であった強度や変色のしやすさをカバーしつつ、オールセラミック製よりも費用を抑えることが可能になりました。

ハイブリッドブラケットの特徴
  • プラスチックとセラミックの混合素材で作られている
  • 白色で目立ちにくい
  • プラスチック単独のブラケットよりも強度が高く、破損しにくい
  • 比較的長期間の使用に耐えられる
  • 歯に自然になじみやすく、見た目が良い

白色で目立ちにくいため、矯正中の見た目が気になる方にもおすすめです。

費用相場は、約35万円から90万円です。

セラミックブラケット

セラミックブラケットは、歯の色に近い陶器製の素材でできたワイヤー矯正装置です。

金属製のものと比べて格段に目立ちにくく、変色や着色にも強いため、治療期間中も自然な口元を保てます。

金属アレルギーの心配がない点も大きなメリットです。

セラミックブラケットの特徴
  • 歯の色に近い白色や半透明の素材で作られており目立ちにくい
  • 金属アレルギーの心配がないため、アレルギー体質の人でも使用できる
  • 着色や汚れに強く、コーヒーやワインなどの色素沈着が付きにくい
  • 滑らかな表面で、口の中での違和感が比較的少ない
  • 比較的短期間で矯正治療が完了する傾向がある

費用相場は約65万円から100万円で、金属ブラケットよりは高価になりますが、見た目を重視しながら確実な治療結果を求める方に適した選択肢です。

ジルコニアブラケット

ジルコニアブラケットは、「人工ダイヤモンド」とも呼ばれる硬いセラミック素材でできた装置です。

金属製に匹敵する強度と、歯の色に近い自然な白さを実現できるのが大きなメリットです。

耐久性が高く割れにくいため、幅広い症例に対応可能です。

また、着色や変色にも強く、衛生的に保ちやすいというメリットもあります。

ジルコニアブラケットの特徴
  • セラミックの一種で、高い強度を持つため丈夫で壊れにくい
  • 重度の歯並びの乱れにも対応できる
  • 透明度が高く、歯の色に近いため目立ちにくい
  • 着色や摩耗に強く、コーヒーやワインなどの色素沈着がほとんどない
  • 装置のサイズが比較的小さく、違和感が少ない
  • 耐熱性にも優れており、長期間安定した使用が可能

費用相場は約65万円から100万円と高価ですが、機能性と見た目の美しさの両方を妥協したくない方に最適な選択肢です。

セルフライゲーションブラケット

セルフライゲーションブラケットは、ブラケットに内蔵されたクリップでワイヤーを固定する新しいタイプの矯正装置です。

従来のゴムや針金で縛る方法と異なり、ワイヤーとの摩擦が大幅に軽減されます。

セルフライゲーションブラケットの特徴
  • ゴムや細い針金でワイヤーを結ぶ必要がないため、スムーズに歯を動かせる
  • 弱い力で歯を動かすことができるので、痛みや違和感が軽減される
  • 調整時の治療時間が短く、通院時の負担が軽減される
  • 金属製・セラミック製など、素材のバリエーションが豊富
  • 弱い力で動かすため血流が妨げられにくく、歯や歯周組織に優しい

費用相場は約70万円から90万円前後で、できるだけ快適に矯正治療を進めたい方に適した選択肢と言えます。

ホワイトワイヤー

ホワイトワイヤーは、ワイヤー矯正の審美性を高めるための選択肢です。

通常の金属製ワイヤーの表面に白いコーティングを施すことで、歯の色に馴染み、装置全体が目立ちにくくなります。

歯の色に近いセラミックブラケットなどと組み合わせることで、効果は一層高まります。

ただし、長期間の使用や歯磨きによってコーティングが剥がれる可能性がある点には注意が必要です。

ホワイトワイヤーの特徴
  • 歯の色になじみ目立ちにくい
  • 表側矯正の一種で、幅広い症例に対応できる
  • 摩擦や飲食で徐々に剥がれることもあるため定期的な交換が必要
  • カレー、コーヒー、赤ワインなど色の濃い飲食物による着色リスクがある

費用は通常のワイヤー矯正に約10万円追加となるのが一般的で、70万円前後からが相場となります。

監修者コメント

ブラケットやワイヤーの素材・構造によって耐久性や審美性、快適さが大きく異なるため、治療目的や生活スタイルに合わせて歯科医師と十分に相談し選ぶことが重要です。

ワイヤー矯正の治療期間

ワイヤー矯正の治療期間

ワイヤー矯正の治療期間は、歯並びの状態や治療範囲によって大きく異なります。

矯正種類治療期間の目安
全体矯正1年半~3年程度
部分矯正2ヶ月~1年程度

歯並び全体を整える場合、一般的に1年半から3年程度が目安です。

一方、前歯など気になる部分だけを動かす部分矯正であれば、最短2ヶ月から1年ほどで完了するケースもあります。

治療後には、整った歯並びを安定させるための保定期間が別途、矯正期間と同じくらい必要になることを念頭に置いておきましょう。

ワイヤー矯正のメリット

ワイヤー矯正のメリット

ワイヤー矯正は、数ある歯列矯正の中でも特に長い歴史を持ち、世界中で多くの実績を積み重ねてきた、多くの実績を持つ治療法です。

近年、マウスピース矯正をはじめとする様々な新しい選択肢が登場する中で、なぜ今なおワイヤー矯正が多くの歯科医師や患者様から選ばれ続けているのには理由があります。

以下では、ワイヤー矯正が持つ確かなメリットを紹介します。

幅広い症例に対応できる

ワイヤー矯正は、幅広い症例に対応できるのが大きなメリットです。

ワイヤー矯正で対応できる症例
  • 軽度の歯並びの乱れ
    少しのガタガタや空隙(すきっ歯)など、比較的軽度の症状
  • 叢生(そうせい)
    歯が重なり合ってガタガタになっている状態、八重歯も含む
  • 上顎前突(出っ歯)
    上の前歯が前方に突出している状態
  • 下顎前突(受け口)
    下の前歯が上の前歯より前に出ている状態
  • 過蓋咬合(かがいこうごう)
    噛み合わせが深く、上の歯が下の歯を覆っている状態
  • 開咬(かいこう)
    奥歯を噛んでも前歯が噛み合わない状態
  • 交叉咬合(こうさこうごう)
    一部の歯が反対咬合となっている状態
  • 抜歯を伴う歯列矯正
    歯並び改善のために抜歯が必要な場合にも対応可能
  • 顎の成長調整や骨格性の問題を併せ持つケース
    成長期の矯正や、手術と組み合わせた矯正治療にも活用される

歯一本一本に装置を取り付け、ワイヤーで精密に力をコントロールするため、軽度の歯並びの乱れから、抜歯が必要となる複雑なケースまで、あらゆる症例で確実な治療効果が期待できます。

他の矯正方法では対応が難しいと判断された方でも、ワイヤー矯正なら解決できる可能性があります。

細かく調整できる

ワイヤー矯正のメリットは、歯科医師によるミリ単位の精密な調整が可能なことです。

治療期間中、月に1回程度のペースでワイヤーの種類や太さ、曲げ方などを調整し、歯の動きを細かくコントロールします。

緻密な作業により、歯の傾きや回転など、三次元的な動きを正確に制御することが可能です。

そのため、抜歯を伴うような複雑な症例にも対応できます。

治療の最終段階では、噛み合わせのバランスを整える微調整も行い、機能的にも審美的にも満足のいく仕上がりを追求できるのがワイヤー矯正ならではの強みです。

装置を自己管理する必要がない

ワイヤー矯正のメリットの一つは、装置の自己管理が基本的に不要であることです。

歯に直接固定する方式のため、患者様自身で装置を取り外すことはありません。

装置のつけ忘れによって治療計画が遅れる心配や、紛失のリスクもないため、自己管理に自信がない方や多忙な方でも、安心して治療に専念できるのが魅力です。

治療効果の持続性が高い

ワイヤー矯正は、治療後の歯並びが安定しやすく、効果が長持ちすることがメリットに挙げられます。

ワイヤー矯正は、歯の根元である歯根を含めて歯全体を動かす歯体移動を得意としています。

歯を支える骨の代謝を促しながら、歯を歯根ごと平行に移動させます。

歯の表面だけでなく、骨の中にある歯根からしっかりと動かすことで、治療後の歯はより安定した位置に収まります。

矯正後に歯が元の位置に戻ろうとする後戻りのリスクが低減され、整った歯並びを長期間維持しやすい点が、ワイヤー矯正の優れた特長です。

ワイヤー矯正のデメリット

ワイヤー矯正のデメリット

ワイヤー矯正は高い治療効果が期待できる一方で、見た目や装着感、日常生活への影響など、事前に理解しておきたい注意点もあります。

メリットだけで判断せず、デメリットも踏まえて検討することで、治療中の負担を軽減し、納得のいく選択につながります。

以下では、主なワイヤー矯正のデメリットについて解説します。

見た目が気になる

ワイヤー矯正のデメリットは、装置の見た目が目立ちやすいことです。

一般的に、歯の表側に金属製のブラケットとワイヤーを装着するため、笑ったり話したりする際に、どうしても装置の存在がわかってしまいます。

銀色に光る見た目は、治療中であることを周囲に知られたくない方や、人前に立つお仕事の方にとっては、治療をためらう理由となることがあります。

ただし、見た目の問題は、歯の色に近い白い装置や、歯の裏側に装着する方法を選ぶことで、大幅に軽減することが可能です。

食事や歯磨きがしづらい

ワイヤー矯正のデメリットとして、食事や歯磨きのしづらさが挙げられます。

歯の表面に装置が固定されているため、食事の際には食べ物が挟まりやすくなります。

特に繊維質の多い野菜や麺類は、装置に絡みついてストレスを感じる方も少なくありません。

また、装置の周りは構造が複雑で、通常の歯ブラシだけでは汚れを完全に取り除くのが困難です。

歯磨きをしなかった場合のリスク・影響
  • 虫歯や歯周病のリスクが高まる
    細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病が進行しやすくなる
  • 矯正治療期間が延びる・中断になる可能性がある
    虫歯や歯周病の治療が優先されると、矯正の調整や治療が延期・中断されることがある
  • 口臭が悪化する
    汚れや細菌が増えると、口臭の原因になるガスが発生する
  • 装置の周りに着色汚れがつく
    食べ物の色素や飲み物の成分が装置周辺に付着しやすい
  • 装置のトラブルや痛みが増すことがある
    汚れや炎症で歯ぐきが腫れたり痛んだりすると、装置の調整が難しくなったり、治療の質が低下したりする

磨き残しは虫歯や歯周病、口臭の原因となるため、毎食後の丁寧な歯磨きに加え、歯間ブラシやタフトブラシといった専用の清掃用具を使ったケアが重要です。

痛みや違和感が生じやすい

ワイヤー矯正は、痛みや違和感の生じやすさがデメリットに挙げられます。

まず、装置の力で歯が動く際には、締め付けられるような痛みを感じることがあり、装置を調整した後の数日間に現れやすいです。

また、歯の表面に固定されたブラケットやワイヤーが、頬の内側や舌に擦れて粘膜を傷つけ、口内炎ができることも少なくありません。

ワイヤー矯正による痛みや違和感は、食事や会話の際に特に気になることがあります。

痛みが強い場合は、装置を保護する矯正用ワックスの使用や、鎮痛剤の服用で和らげることが可能です。

発音や話し方への影響する場合がある

ワイヤー矯正、特に歯の裏側に装置をつける裏側矯正では、一時的に発音や滑舌に影響が出ることがあります。

矯正装置によって口の中のスペースが狭くなり、舌の動きが制限されるためです。

特に、舌先を歯の裏側に当てて発音する「サ行」や「タ行」などが不明瞭になりやすいとされています。

しかし、話しにくさは永続的なものではありません。

多くの場合、数週間から数ヶ月で舌が矯正装置に慣れ、次第に自然な会話ができるようになります。

慣れるまでは、意識してゆっくり話すなどの工夫で対応できます。

ワイヤー矯正中の過ごし方

ワイヤー矯正中は、装置の影響で食事や歯磨きの方法、生活習慣に工夫が必要になります。

少しの意識や習慣の変化が、治療効果や快適さに大きく関わります。

以下では、矯正期間を快適に過ごすためのポイントについて解説します。

痛みがある際は痛み止めを飲む

ワイヤー矯正では、装置を装着した直後やワイヤーを調整した後の数日間、歯が動くことによる痛みを感じることがあります。

痛みが日常生活に支障をきたすほどつらい場合は、痛み止めを服用して対処できます。

ただし、市販の痛み止めの中には、歯の移動を促すために必要な体の反応を抑えてしまう成分を含む薬があるので、注意が必要です。

矯正治療への影響が少ない種類の薬もあるため、我慢できない痛みがある際は、まず担当の歯科医師に相談し、適切な痛み止めを処方してもらうと安心です。

硬い物や粘り気のある物は避ける

ワイヤー矯正中は、食事内容に少し工夫が必要です。

特に、お煎餅やナッツ類のような硬い食べ物は、噛んだときの力で装置を破損させたり、ワイヤーを変形させたりする恐れがあるため、避けるようにしましょう。

また、お餅やキャラメル、ガムといった粘着性の高い食べ物は、装置に強く絡みついて取れにくくなり、無理に取ろうとすると故障の原因となります。

硬い物や粘り気のある物を避ける理由
  • 硬い食べ物は、噛むときに矯正装置のワイヤーが変形したり、ブラケットが外れたりする恐れがあるため
  • 装置に強い力がかかることで装置の破損や脱落が起こり、治療期間が延びたり追加費用が発生したりする可能性があるため
  • 噛む際の強い力や振動が歯に痛みをもたらすことがあるため

装置のトラブルは治療計画の遅れにもつながるため、矯正期間中は食事の選択に注意を払い、装置を大切に扱うことが、スムーズな治療の鍵となります。

食後は丁寧な口腔ケアを欠かさない

ワイヤー矯正中は、食事のたびに食べ物が装置に挟まりやすくなるため、丁寧な口腔ケアが欠かせません。

歯の表面に固定されたブラケットやワイヤーの周りは、通常の歯磨きだけでは汚れを完全に取り除くことが難しい箇所です。

磨き残された食べかすは、虫歯や歯周病、口臭の直接的な原因となります。

そのため、毎食後の歯磨きを習慣づけるとともに、歯ブラシに加えて、歯間ブラシやデンタルフロス、タフトブラシといった清掃補助用具を使い、装置の隅々まで丁寧に汚れを除去することが、健康な口内環境を保つ鍵となります。

​​着色しやすい飲食物は控える

ワイヤー矯正中は、装置の着色を防ぐため、色の濃い飲食物には注意が必要です。

コーヒーや紅茶、赤ワインに含まれるポリフェノール、そしてカレーのスパイスであるターメリックなどは、特に着色の原因となりやすい代表例です。

上記の色素は、ワイヤーを固定しているゴムやプラスチック製の装置に沈着しやすく、一度染まると歯磨きで落とすのは困難です。

装置の着色が治療効果に直接影響することはありませんが、矯正期間中の見た目をきれいに保ちたい方は、色の濃い食べ物や飲み物を控える、または摂取後にすぐ歯を磨くなどの工夫を心がけましょう。

ワイヤー矯正治療を受ける流れ

ワイヤー矯正治療を受ける流れ

ワイヤー矯正を始めるには、事前の検査や計画立案から装置の装着、定期的な調整まで、いくつかの段階を踏む必要があります。

全体の流れを把握しておくことで、治療期間中の不安や疑問を減らし、スムーズに進めやすくなります。

STEP
初診カウンセリング

カウンセリングでは、歯並びや噛み合わせの悩み、理想の仕上がりなどの希望を歯科医師に詳しく伝えます。

また、治療期間や費用、痛みなど、疑問や不安に思う点を相談する絶好の機会です。

歯科医師は口腔内を診察し、現状と治療の選択肢、おおよその費用を説明します。

カウンセリングを通じて治療内容への理解を深め、安心して次のステップへ進むための重要な時間となります。

STEP
精密検査・スキャン

精密検査は、安全かつ効果的にワイヤー矯正を進めるために欠かせない工程です。

レントゲン撮影で顎の骨格や歯根の状態を確認し、口腔内や顔の写真で歯並びや全体のバランスを記録します。

さらに、歯型の採取や口腔内スキャナーによって、かみ合わせや歯列を立体的に再現します。

こうして得られた多角的なデータをもとに、一人ひとりに最適な治療計画を立てることが可能です。

STEP
治療計画の作成

精密検査の結果を基に、歯科医師は患者様一人ひとりに合わせた具体的な治療計画を作成します。

治療計画には、予測される治療期間、使用する矯正装置の種類、そして歯を動かすスペースを確保するための抜歯の有無などが含まれます。

歯科医師から治療計画について丁寧な説明を受け、内容に十分納得した上で、実際の矯正治療が始まります。

STEP
矯正治療の開始

治療計画に同意し、口に虫歯などの問題がなければ、矯正治療の開始です。

まず歯の表面をきれいに清掃した後、専用の接着剤でブラケットという小さな装置を一本一本の歯に丁寧に装着します。

すべての歯にブラケットがついたら、ワイヤーを通して固定し、歯を動かすための力を加えていきます。

装置の装着にかかる時間は60分から90分程度が目安です。

STEP
矯正治療終了・保定期間

ワイヤー矯正で歯並びが整い、治療目標が達成されると矯正装置を外します。

装置を外した直後の歯は、まだ骨が固まっておらず、元の位置へ戻ろうとする後戻りが起きやすい状態です。

後戻りを防ぎ、美しい歯並びを定着させるために保定期間へ移行します。

期間中は「リテーナー」という後戻り防止の装置を装着し、歯並びが安定するまで過ごします。

理想の歯並びを長く保つために、リテーナーの装着は重要です。

ワイヤー矯正に関するよくある質問

最後に、患者さんから特によくいただく質問とその回答をQ&A形式でまとめました。

ワイヤー矯正を検討する際の参考にしてください。

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いは?

歯列矯正は、幅広い症例に対応できるワイヤー矯正と、目立たないマウスピース矯正から選べます。

ワイヤー矯正は確実性が高いですが、見た目や食事、歯磨きに不便があります。

マウスピース矯正は快適で衛生的ですが、自己管理が必須で、重度の症例には向かない場合があります。

自身の歯並びや生活スタイルに合わせて、最適な方法を歯科医師と相談して決めることが大切です。

ワイヤー矯正中に食べれないものはありますか?

ワイヤー矯正中は、煎餅のような「硬いもの」、お餅やキャラメルのような「粘着性の高いもの」は、装置の破損や脱落の原因になるため避けてください。

また、ほうれん草や麺類など繊維質で絡まりやすいものは清掃が難しく、虫歯のリスクを高めます。

食材を小さく切る、柔らかく調理するなどの工夫で、食事を楽しみましょう。

ワイヤー矯正は何歳から始められる?

ワイヤー矯正に明確な年齢制限はなく、歯や歯茎が健康であれば何歳からでも治療可能です。

子どもの場合、永久歯が生えそろう12歳頃からが本格的なワイヤー矯正の一般的タイミングです。

それ以前の6歳頃からは、顎の成長を整える準備治療を行うこともあります。

大人は40代以上でも可能ですが、治療期間が長くなる傾向があります。気になった時点で専門医に相談することが大切です。

ワイヤー矯正で抜歯が必要になることはありますか?

ワイヤー矯正では、歯をきれいに並べるためのスペースが足りない場合に抜歯が必要になることがあります。

顎の大きさに対して歯が大きすぎたり、歯並びの乱れが重度であったりする場合があたります。

また、出っ歯や口元の突出感を改善するため、歯を後ろに下げるスペースを確保する目的で健康な歯を抜くこともあります。

抜歯の要否は精密検査の結果に基づき、歯科医師が慎重に判断します。

目立ちにくいワイヤー矯正はありますか?

目立ちにくいワイヤー矯正はあります。

歯の裏側に装置をつける裏側矯正が最も目立ちませんが、費用が高く、発音に影響が出ることがあります。

歯の表側につける場合でも、ブラケットを白や透明のセラミック製にしたり、ワイヤーを白くコーティングしたりすることで、従来の金属装置より格段に目立ちにくくすることが可能です。

見た目や費用、自身の希望に合わせて最適な方法を選びましょう。

ワイヤー矯正は取り外しできますか?

ワイヤー矯正の装置は自分で取り外すことはできません。

ワイヤー装置は、歯科用の強力な接着剤で歯に固定されており、治療計画通りに歯を動かすため、治療が完了するまで歯科医師が管理します。

万が一、ワイヤーが外れるなどのトラブルが起きても、自分で直そうとせず、速やかに歯科医院へ連絡してください。

ワイヤー矯正できれいな歯並びを目指そう

ワイヤー矯正できれいな歯並びを目指そう

ワイヤー矯正は、幅広い症例に対応でき、高い精度で歯並びと噛み合わせを整えられる治療法です。

治療期間中は見た目や日常生活への影響もありますが、正しい知識と適切なケアで負担を軽減できます。

信頼できる歯科医師と計画的に進めれば、治療後には美しい歯並びと健康的な口元を手に入れられます。

ワイヤー矯正を検討する際は、長期的な視点で自分に合った方法を選び、理想の笑顔を目指しましょう。

記事監修:あずさ歯科クリニック麹町 院長 児島 梓 先生

2010年に岡山大学歯学部を卒業後、岡山大学予防歯科学講座に所属。その後、大阪の歯科クリニックで分院長を務めるなど臨床経験を積み、埼玉県・東京都内のクリニック勤務を経て、2023年4月に「あずさ歯科クリニック麹町」を開設。

豊富な臨床経験に加え、インビザラインや矯正歯科、インプラント治療、審美・補綴領域に至るまで幅広い研修・専門コースを修了。最新の知識と技術の習得に積極的に取り組み、精密かつ安心できる歯科治療を患者様に提供する。

単に症状を治すだけではなく、生活習慣や根本原因にアプローチし「将来にわたって口腔の健康と美しさを維持できること」を重視した診療姿勢は、多くの患者様から高い信頼を集めている。

経歴

経歴

  • 2010年 岡山大学歯学部卒業
  • 2011年 岡山大学予防歯科学講座
  • 2013~2021年 大阪のクリニック勤務(分院長経験)
  • 2021~2022年 埼玉県・東京都内のクリニック勤務
  • 2023年4月 あずさ歯科クリニック麹町開設
資格・所属学会

資格・所属学会

  • インビザラインコース受講
  • 宮島矯正コース受講
  • ストローマンインプラントベーシックコース受講
  • EXDI6ヶ月コース受講
  • SJCDレギュラーコース受講
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